Restoria ~Limbo Miniatures

デカい旗が印象的で見栄えがする一方、重量バランスに難あり。

いきなり結論から始めたくなるミニチュア、それがrestoriaである。
出どころはlimboのkickstarterで、3体買ったうちの最後の1体。
後回しになった理由は言うまでもなく、恐ろしく作りづらいからなのであった。

そんな厄介なミニチュアの素材はレジンで以下パーツ。
見るからに旗がデカく、厚く、そして重い。そう、本体よりも。
その旗に彫刻されている十文字槍の先端は落としたら折れた。
同槍の右の刃がないのは元から。平たく言えば不良品だけど、気付いたのは作り始めた時だったというオチ。

ディテールはまぁまぁ。
目のモールドがややぼんやり気味だけど、どうせモールド通りには塗れないから関係ない。
パーツの合いはビミョー。
人によっては悪いと言うかもしれない、そんなレベル。

restoriaさん最大の問題は、旗のパーツが重すぎること。
そのまま組むと細い右腕だけでこの重量物を保持することになり、強度的に耐えられず折れるのは必定。
ので、まずは旗を腰布に接する位置まで移動させ、そこでも支えるよう変更する(以下の作例でも同様の方法を採っていることが分かる)。
でもそうすると腕のパーツのガイドをほぼ無視することになるため、真鍮線を軸にして向きを調整し、その周囲にできたスキマをパテで埋めるという作業を強いられることになった。
はー……塗る前から面倒すぎてウンザリする。

どうにか組み立てて、プライマを吹いたところ。
人物の実寸は9cm弱。スケール的には1/20か1/21くらいと推測。
左腕は塗装の邪魔なので仮留め。剣は反りがヒドくてまっすぐにはできなかった。
旗と腰布の接着部分はパテで補強し、さらに腰布の裏から真鍮線を通して強度を確保。これで多少は安心して触れるようになった。多少はだけど。

カラースキームは青メイン。なぜならば、青が好きだからである。
放っておくと何でも青で塗ってしまうくらいに。
完成したらしっかり青くなって満足した。

が、鎧の青味は意図したものではなかったりする。
レシピ自体はkimeraのnmmだけど、下地を黒ではなく暗めのブルーグレーから立ち上げたら青っぽくなってしまった。
でもまあ、鉄の感じもしなくはないのでコレはコレでありかもしれない。

旗の青はkimeraのred shade(phthalo blue)。
この青は実に良い青であり、多用したくなるほどクセになる色である。
暗い部分はそれにcitadelのxereus purpleとのミックスを、ハイライトにはvallejoのprussian blueと白を少々加えたものをおおまかにエアブラシで吹いて、筆で陰影を調整。
あとは無地だと寂しいので、画像検索で見つけたユニコーンマークをフリーハンドで。
結果、ユニコーンというよりツノの生えたイルカみたいになった。

顔に関してはノーコメント。
照明でやや白飛びしてるけど、実物はもっと赤味がある。それだけ。

以上、restoriaさんは万人にはとてもススメられないミニチュア。
重心位置が高く、本体重量に比してまたもや接地面積が小さいので、揺らすとミシミシと音がして怖い。そういう意味でも取り扱いに気を遣う、どこまでも世話の焼けるキットと言えよう。せめて足以外でも本体を支える構造だったら良かったのに。

一応、お高めな台座(¥1700)を用意したものの取り付けは保留中。安定重視でもっと丈の低いやつの方が良いような気はする。
今後はキットの作りやすさも想像しながら、なるべく面倒の少ない(と思われる)ミニチュアを買ってゆきたい。そうして少しずつ賢い消費者になってゆくのである。

Dragon Lady Event Exclusive Edition ~Infinity

infinityより、イベント限定版のdragon lady
ストアではすでにディスコンだけど、市場在庫は潤沢なようで探せばいくらでも見つかる。
ちなみにイベントの詳細は不明であり、実際に行われたのかも定かではない。まったくもって謎だらけの限定版である。

そんなdragon ladyの素材はホワイトメタル。パーツは以下。
ディテールは良いけど、パーツの合いはイマイチでわりとスキマだらけ。でも面倒だから埋めない。
そして顔に目立つパーティングラインあり。はぁ……またかよ、っていう。
infinityはたまにコレがあるから困る。小さいこともあってかなり処理しにくいし、モールドごと削りそうになるので。

あーもー頼むよ、本当に……などと唸りながら組み立て。
で、プライマを吹いたところ。
相変わらず竜要素はどこにもなく、ただブタがいるのみである。
そのあたりはこっちのノーマル版から続く謎なのであった。

カラースキームはピンクメインで、髪は紫にすることに。そう、黒ブタ繋がりであの人ぽく塗るのである。
完成はした。が、残念ながらあの人ぽくはならなかった。

肌はkimeraの拡張セットを再び使用。前回とはベースの色を変えたので多少違う印象になった、ような気がする。
一応、黒目も入れてあるけどかなり接近しないと識別できない。そして当然ながら、作例のようにカワイクもない。

ピンクの部分はエアブラシと筆の併用。
こういう時に細吹きは役に立つ。詰まりやすいけど。
色はvallejoのold roseとivoryのミックス。あとはそこに白を足していき、最後は白だけでうっすらとglaze。

以上、限定版dragon ladyはブタを抱えたりして緊張感に欠けるミニチュア。
戦闘ユニットが多数を占めるinfinityでは場違いな気はするものの、それゆえに稀有な存在とも言えよう。
剣や銃に疲れたら、こういう何だか良く分からないものを作って癒されてゆくのである(自己回復)。

Kimera Kolors Expansion Setで顔を塗る

去年の12月に突如発売されたkimera kolorsの拡張セットを試してゆく。

同セットのテーマは自然ということで、肌やら季節を再現するための色が14本入っている。
最初は様子見かなと思っていたものの、肌色のレシピは模索中であり、さらには5ユーロの割引がされていたこともあって(今はもうない)、数日考えてから購入を決断。
生産の都合上、100セットくらいは年内に出荷できるけど残りは翌月末からになるよ、という案内通り、注文した分は今月になって到着した。

前置きはそれくらいにして、早速使ってみる。
実験対象はmorlokさんのスペアヘッド。
彫りが深くてゴリラ的雰囲気も漂う屈強なアニキではあるものの、使い道がまったくないので今回のイケニエにはうってつけなのであった。
なお、このスペアヘッドは本体とのパーツの合いが素晴らしく、一見してスキマが分からないレベルでフィットする。ので、接着せずに磁石か何かで差し替えられるようにしておくと、その日の気分でヘッドを交換できたりして愉快な毎日が送れる、かもしれない。

さて、そんなアニキを付属のブックレットに従って塗ってゆく。
相変わらず作例は神の領域に達している……こんなにキレイに塗れるわけないのに!!

冷静さを取り戻した後で、まずはベースから。
緑っぽい色から立ち上げるなんて初めてのことなので、早くも不安になる。
作例はエアブラシ使用とのことだけど、面倒だから筆塗り。

次にオレンジぽい色で全体をglaze。ここもエアブラシになってるけど(以下略。
ハイライト開始。作例もここからは筆塗り。
そもそもバストサイズのミニチュアとは大きさが違いすぎるので、このブックレットを参考にするのは間違いなのでは? と思い始める。
大丈夫なのか……。
うーん……。
そして終了。
もう少し陰影をつけるべきだったような気がしないでもない。
以下、感想。
少なくとも肌色に関しては、それなりに重ね塗りが必要な感じ。
いくつかの色にtransparentと書かれているのもそれを物語る。隠蔽力を上げたいなら白と黒を混ぜろと注意書きがあるくらいだし。
つまりは混色前提であり、そういうのが面倒でイヤという人には向かない。
『それでも慣れれば、きっとお気に入りの塗料になるはず』とも書かれているので、経験値あるいは熟練度の蓄積で印象が変わる可能性はありそうだけど。

いずれにしても真価を発揮させるにはコツがいりそうな塗料であるからして、もう少し使ってみてからあらためて評価したい。

他にもこの拡張セットではnmmのゴールドも再現できるようなので、うまいこと織り交ぜながら種々のレシピの探索と改良を行なってゆく。値段分は使い倒すくらいのつもりで。あまり使っていないベースセットの方も忘れずに。

Death High White Speaker ~Kingdom Death

この前のブラックフライデーのセールで買った、death high white speaker。
久しぶりのkingdom deathのミニチュア。
すでに商品ページがなくなったためリンクはない。
が、新作というわけでもないので、検索すればいくらでも情報は見つかる。

そんなwhite speakerは3dプリンタ出力のレジン製。
パーツは本来3つと思われるものの、木刀部分が折れて4つになってた。
でも半額だったし、これくらいなら文句は言わない。
ディテールは良いけど、いつものように積層痕が目立つ。特に足や胸が顕著。
パーティングラインと積層痕、どちらも遠慮願いたいものではあるものの、いずれにしたところで逃れられない宿命である。

折れたパーツを修復しつつ組み立て。
で、プライマを吹いたところ。
ベースのレンガはgreen stuff worldのやつ。
わりと塗りづらい箇所が多いので、頭は最後に接着で良かった。

カラースキームは金色なモザイクに出てくる人を参考に。
そして塗ったら完成。
まあ、いかにもkingdom deathなミニチュアである。
感想はそれだけ。

肌をvallejoのheavy orangeを元に立ち上げたら、ちょっとピンク気味になった。ハイライトは同sunny skin toneとwhite flesh。
変に生っ白いよりマシとはいえ、もう少しsunny skin toneを強めにしとけば良かった。

他には特に書くこともないから、持て余しているサンダージョーと対峙させる。
厳密にはスケールが違うものの、そこまでかけ離れてはいないはずなので、実際もこれくらいのサイズ差があることになる。
なにやら、ゲーム内より大きく感じるのは気のせいか。
アーロイさんはよくこんなデカブツと戦ってるなぁ。

以上、半額じゃなければ買わなかったであろうdeath high white speaker。
もっと積層痕が目立たなければ良いんだけど、今の3dプリンタの解像度では難しいのかも。
そういうわけで、当面はパーティングラインのあるミニチュアを好んで買ってゆきたい。できれば、ほどほどのやつを。

Z3R0 ~Bigchild

bigchild のアンドロイドシリーズ(勝手に呼称)からz3r0。現在、当のbigchildはサイトリニューアル中ということで商品ページにはアクセス不可。今年1月からずっとこんな感じなので、このままフェードアウトしてしまうのではないかと危惧している。ミニチュア販売だけではあまり...