Z3R0 ~Bigchild

bigchildのアンドロイドシリーズ(勝手に呼称)からz3r0。現在、当のbigchildはサイトリニューアル中ということで商品ページにはアクセス不可。今年1月からずっとこんな感じなので、このままフェードアウトしてしまうのではないかと危惧している。ミニチュア販売だけではあまり儲からないとは思うけど(なにせ人を選ぶから)、細々とでも良いので続けて欲しいものである。

そんなz3r0は3dプリンタ製のレジンミニチュア。
3パーツのシンプル構成で真鍮線(径3mm)が付属、さらにはそれを刺すための穴まで空いているという親切仕様。ディテールはシャープで申し分ないものの、左側の襟の先端(下記画像の赤丸部分)が出力されていないようにも見える。目立つところではないからたいして気にならないけど、キャスト品との違いがこうして現れるのは興味深いとも言えよう。
サポートは主に重力方向の底面に痕跡あり。トゲバットやジャケットの下とか、見落としそうな箇所も多いので注意深く確認することを推奨。

組み立ててプライマを吹いたところ。
全高76mm(パッケージより)。別で塗った方が楽そうだったので、頭部は仮留め。

カラースキームは類似色でまとめることにした。この手のアンドロイド的ミニチュアは肌(あるいはボディ)の色をどうするかいつも迷うので、それを決めてから他を塗っていく作戦。
その肌はグレーと赤の組み合わせ。なんだかウルトラマンみたいだなと思ったのは内緒である。ジャケットと襟のオレンジの配色はゼットンみたいだし、既視感だらけのカラースキームで正直イマイチな印象も。こんなことなら肌を真っ赤にするとか、思い切った選択をするべきであった。無念。

全体的な感想としては陰影がやや物足りない。ジャケットの黒のハイライトが弱いせいか。白と黒はコントラストが付けづらいので困るところではある。ちなみに髪は白ではなくグレーがベースであり、その髪先も赤ではなく茶色だったりする(具体的にはcitadelのdoombull brown)。

以上bigchildのz3r0は、物騒な得物と、のほほんとしたウサギのリュックとのギャップが愉快なミニチュア。アンドロイドとはいえメカ要素はかなり少ないので、あえて人間ぽく塗ってみるのも面白そうである。

個人的にbigchildは好きなブランドゆえ、鋭意応援してゆきたいと思っている。が、今できることは手持ちのbigchild在庫(残1)を消化しつつ、公式サイトのリニューアル完了を気長に待つのみなのであった。

Pinup Visionary ~Kingdom Death

pinup of death3からpinup visionary。はじけるばかりの胸と太もも。まさにkingdom death。他に言葉は不要である。

そんなミニチュアは変態分割(褒め言葉)のプラモデル。
ディテール良好、パーツの合いも問題なし。全体的に良くできたキットながら、一部のパーツが小さく接着しづらい。例えば、胸元から伸びる長いヒモみたいなやつを指で持って接着しようとしたら、あっさりと折れた。それくらいには繊細なので、取り扱いには注意が必要である。

組み立てプライマを吹いたところ。
kingdom deathのミニチュアにしては目が大きい。と言ってもミリ単位の違いなので、人によっては誤差みたいなものである。

これまであまり使ってこなかった色ということで、カラースキームには黄緑を採用。あとはそれに合わせて配色を決定。
意図したわけではないものの、右手のドクロみたいなランタンが太ももを見て欲情しているようにも見える。これはこれで面白いけど、oslを青系の色にすれば良かったような気もしなくはない。

目が大きいとは言え、サイズがサイズなので塗るのは大変である。これでも頑張った方なので、さらに頑張るにはもっと細い筆を導入するしかなさそう。そこまでする必要があるかどうかは別として。

髪はオレンジのつもりで塗ったけど、明るめのブラウンにしか見えない。もう少しオレンジの色味を強くすべきであった。ちなみに黄緑のクロークとオレンジの髪の組み合わせは、aiで生成した画像を参考に決めたもの。色の組み合わせを手軽に確認できるのは便利なので、今後aiとはそんなふうにお付き合いしてゆきたい。

以上、kingdom deathのpinup visionaryは胸と太ももが存在感を示す、好事家もニッコリのミニチュア。例によってkingdom deathらしさがあふれていると同時に、良くも悪くもkingdom deathなので好みが分かれそうでもある。そのあたりの特徴や属性を見極めながら、お気に入りのブランドを探すのもまた一興と言えよう。

Galen ~Kimera Models

kimeraのkickstarter、tenebraeからgalenさん。わりと個性的な面々が並ぶ同キャンペーンにおいては、比較的おとなしめの騎士ミニチュアである。買ったのはこれとペイントセット(skin kolors)だけであり、たいして使いもしない塗料がまた増えたのであった(自戒)。

そんなミニチュアの素材はレジンで以下パーツ。
頭と武器(ハンマーと剣)が選択式。武器によって腰に付けるパーツが異なるところは芸が細かい。ディテール、パーツの合い、ともに良好で組み立て時のストレスはなし。

プライマを吹いたところ。
いわゆるひとつのマーベラスなプロポーション。これぞ安心のkimeraクオリティ。スケールは75mmで、実寸9cm弱。頭、右手、盾、マント、前垂れは仮留め。

カラースキームを決めるにあたり、まずは盾に何を描くかを考えた。そこで今月発売されたユニコーンオーバロードに思い至ったわけである。となればスキームも自然と青に決定し、あってないようなやる気の元、のらりくらりと塗って完成。
鎧にはkimeraのnmmを使用。したら、予想通りに青っぽくなった。もっとground brownを使えということなんだろうけど、その色をどこに入れたら良いのかが分からない。模索は続くよ、どこまでも。

装飾部分のゴールドのnmmは開発中のレシピを試用。結果、オレンジの色味が足りていない印象。黄色の明度も上げた方が良いかもしれない。納得のいくレシピができるのはいつになるやら。

ベースは同ゲームに出てくる砂と岩の国、ドラケンガルドをイメージした地面を作成。本体の足元も汚して一体感を出そうと思ったけど、結局やめた。頑張って塗ったものを汚すのは、いつだって忍びないのである(ただのヘタレ)。

頭は接着していないので差し替えが可能。
ちなみにこのおっさん顔、かなり男前な造形である。これまで塗ってきたミニチュアの中でも最高レベルのカッコ良さ。イケオジとはこのことか。

使わない方の頭は背後に刺して運用予定。
どちらも逆さにすればポロリするので、磁石を仕込んでおけば良かったと後悔中である。

以上、kimeraのgalenはグレートな鎧騎士ミニチュア。オルタナティブヘッドのおっさん顔が特に秀逸な出来なので、おっさんミニチュア愛好家にはぜひ手に取ってもらいたい一品と言えよう。が、まだ一般販売はされていないため、公式サイトで買えるようになる日を、首を長くして待つがよろしいのである。

フリーハンドのススメ

今回は唐突にフリーハンドを推してゆく。だがしかし、個人的にはフリーハンドなんて面倒極まりないとも思っている。何をどこに何色で描くのか。考えなくてはならないことがたくさんあるし、作業自体にも時間がかかる。せっかくキレイに塗れたところに筆を入れた結果、大惨事になってしまう可能性もないわけではない。それでもフリーハンドを推すのは、労力をかけただけの見返りが(きっと)得られるからである。

でも上手に描けないし……と消極的な声が聞こえた気がするので、逆にこう問うことにする。

『なぜ上手である必要があるのか』

重要なのは、自分で決めたものを自分の手で描くことにある。そのことと、上手いか下手かは関係がない。ここの形がイマイチ、ここが歪んでいる、ここが非対称……そんなのフリーハンドだから当たり前である。むしろその不完全さを許容し、次への糧にするくらいの心構えでいれば、上手い下手にとらわれることなくフリーハンドに臨めるはずである。第一、正確無比なものが欲しければデカールでも貼っておけばそれで済む話なのだ。

どうでも良い前置きはそれくらいにして、今回は今塗っているミニチュアの盾にユニコーンオーバーロードに出てくるコルニア国の紋章のユニコーンを描く。

なぜユニコーンオーバーロードなのか。それは単にヴァニラウェアが好きだからである。ゲームの感想は、まぁ、いろいろと惜しい、と一言だけ。

まずは位置を決める。フリーハンドで一番難しいのは、各部位の配置を含めたバランスと言っても過言ではない。ので、中心をマークして大まかに輪郭を描く。
次に少しずつ細部を書き足してゆく。はみ出したり、間違えたりしても気にする必要はない。背景の色(青)を使うことでいくらでも修正できる。
そして全体を塗りつぶす。
あとは修正やら微調整をして完成。
位置決めが甘かったせいか、下が少し空き気味(上にオフセットしている)。さらにはシッポや右の後ろ脚の形状が気に入らない。でもこれもまたフリーハンドの味というもの。笑って許せば良いだけである。なおここから陰影を付けたい場合は、極限まで薄めたグレーあたりでglazeするか、citadelのbasilicanum greyでも適用すれば良い。

盾を本体に取り付けたところ。無地の盾よりもずっと良い感じである。
本体の方は来週中に完成させたいところだけど、例によってやる気が低下しているのでどうなるかは未定。こんな駄文を書いていないで手を動かせ、というのは至極もっともな指摘と言えよう。

以上、まずは模様でも数字でも良いので、小さなところからフリーハンドを始めるきっかけになれば幸いである。そしてゆくゆくは作例という呪縛から逃れ、カラースキームを一から考えずにはいられなくなることを目指してもらいたい。さぁ、険しくも楽しい茨の道を行こうではないか。

Blade ZERO ~Neko Galaxy

neko galaxyのblade zero。ナイフを構えたポーズが気に入ったので買ったもの。が、このポーズ、結構な前屈みのため背中側に倒した状態で台座に固定しないと見栄えがよろしくなかったり、顔が腕で隠れるので上方向からの鑑賞を要求したりと、なにかと制約が多いのも事実である。

そんなミニチュアの素材はレジンで以下パーツ。
ディテールは良好、パーツの合いはフツー。残念ポイントは左手のナイフ表面がやや荒れていて、モールドなのかパーティングラインなのか判別できないところ。

組み立ててスキマを埋めてプライマを吹くとこうなった。
頭と銃x2は仮留め。胸の右横あたりにパーティングラインが走っているけど、それに気づくのはベースの色を塗ってからである。まあ、この時点で見つけていたとしても放置するんだけど。このように完璧を求めない姿勢こそ、趣味を楽しく続ける秘訣と言えよう(口実)。

カラースキームは青とピンクに決定。そして作例や設定イラストの背中丸出しを全否定し、スーツで覆われているものと解釈してゆく。露出度を緩和し、全年齢版を目指すのである。
結果、思ったよりも緑っぽいスーツになってしまった。全体的に水色が足りておらず、濃くて暗い感じ。おそらく、ベースの色(citadelのstegadon scale green + 同thunderhawk blue)の明度が低すぎたのと、ハイライトに加えた青が弱かったせいだと思われる。

背中をスーツにしたおかげで露出度はマイルドになったものの、色合いとしては単調になった印象。肩や肘のプロテクタの色も含めてかなり迷った結果がこれなので、カラースキームの難しさをあらためて思い知った。最近流行りの画像生成aiを使って参考にするか……。

他、左腕の側面にもパーティングラインあり。ここはちょっと目立つけど、気にしないことにする。バックパックから生えているリボン状のものは謎。なおこのパーツはぴったりとくっ付かないので、接着強度的にも不安あり。塗っている最中に倒れて2回ぐらいポロリした程度には弱いので、注意が必要である(倒すのが悪い)。

以上、neko galaxyのblade zeroはユニークなポーズが特徴のsci-fiバストモデル。防御や露出の面で心配になるスーツはさておき、割れた腹筋は最高にセクシーなので、個人的にはそちらを大いに推してゆきたいと思う次第である。

Priory Commander ~Conquest

parabellum gamesのconquestから、priory commander。conquestと言えば、良質なおっさんミニチュアがひしめくグレートなゲームである(たぶん)。中には良く分からないキャラもいるけど、個人的にはおっさんが多めの硬派なボードゲームと勝手に理解しているのであった(すべて憶測)。

そんなミニチュアの素材はプラスチックで、以下がランナー。
頭と武器(剣と槍)が選択式。白化した切断跡から察するに、おそらくこのセットの一部を切り出してバラ売りしているものと思われる。馬の尻尾パーツが2つあるのもそのせい。

ディテールの方はと言えば、それなりにシャープ。でもパーツの合いが良くない。騎士はともかく、馬体は笑えないレベルでヒドイ。ここまで残念なものを見たのは久しぶりである。馬体を直線で真っ二つに分割しておきながら、接着面が平らじゃないのはなぜなのか?  幸い、乗っている人のおかげで合わせ目があまり目立たないとはいえ、金型からやり直せと説教したいところである。

面倒くせーを合言葉にパテ埋めを実施。で、プライマを吹いたところ。
全高は約8cm。騎士は仮留め。パーツの合いはアレだけど、プロポーションは悪くない。ちょっとだけやる気が回復した。

カラースキームはスチール系のnmmで塗る。カラフルな鎧も良いんだけど、無難な王道をゆくのである。
予想よりは重厚感のある鎧騎士になった。マント(あるいはクローク)の小豆色がちょっと地味な気もするけど、赤や青という感じでもないし、これはこれで似つかわしい。

nmmのレシピはcitadelのwarpfiend greyとvallejoのfrozen fleshのミックスを元に、ivoryと白でハイライトを入れるお手軽なやつ。ハイライト部分がやや少なめかもだけど、出来はまずまず。なお剣にはdeep sea blueを使用しているのでレシピが異なる。こっちは青が強いものの、差別化はできている感じ。一方でゴールドの方が物足りない。使う色を見直すか……。

たまには雪景色でも、ということでベースにはtamiyaのテクスチャを追加。ちなみにこのペイント、水分が少なめのフレーク状の雪といったところである。でもちょっと剥がれやすい。

同シリーズのおっさんミニチュアと並べたところ。
他のに比べて、ひとまわり大きいような。infinityとは異なり、スケールは統一されていないのかもしれない。

以上、conquestのpriory commanderは、きっちり作れば不満も吹き飛ぶ馬騎士ミニチュア。手間がかかる分、完成した時の満足度は高め。明記はされていないけど、たぶん鎧の中身はおっさんであるからして、どうか安心して手に取ってこの良さを堪能して欲しいものである。

Kapitan Ekaterina Baranova ~Privateer Press

privateer pressのkapitan ekaterina。例によってホワイトメタル、あるいはキャストしたレジンミニチュアだと思って買ったら、届いたのは3dプリンタ出力品だった(パッケージに明記)。最近はこの手のミニチュアも増えてきたけど、とうとうprivateer pressも3dプリンタを導入か……と感慨にふける次第である。

そういうわけでパーツは以下の1つ。
全高約4cmでこのディテールは文句なし。サポートの痕跡は足裏、銃剣の刃の下部分に確認。積層痕は背部のマントなどに見られるものの、ほとんど気にならない。プリンタの解像度の高さがうかがえる。

プライマを吹いたところ。
3dプリンタ製のミニチュアは下処理がほぼ不要なところがイイ。今回はサポートの残りを軽くやすったくらいで終了。ものの5分で済んだ。

カラースキームはいつもの青こと、kimeraのred shadeをメイン。一応、同陣営のgreylordと色を合わせておくのである。そして塗ったら完成。
山椒は小粒でもぴりりと辛い、を体現するかのような品質にしびれた。こういうミニチュアは塗っていても気分が良いし、やる気も出てくるというものである。

が、その小ささもあって塗りやすいとは決して言えない。細めの筆(00か0あたり)は必携で、このサイズの塗装に慣れた身でも、思わず小せぇーとうなる箇所多数。それだけ緻密であるとは言えるものの、万人向けにはなり得ない敷居の高さもまた感じるのであった。

以上、privateer pressのkapitan ekaterina baranovaはシャープなモールドに惚れ惚れするミニチュア。値段も手頃だし、小さめサイズで手早く塗れてカッコイイと好印象だらけである。昨今の3dプリンタの進化を実感できるので、そういう意味でのベンチマークとして試すのも一興と言えよう。

Z3R0 ~Bigchild

bigchild のアンドロイドシリーズ(勝手に呼称)からz3r0。現在、当のbigchildはサイトリニューアル中ということで商品ページにはアクセス不可。今年1月からずっとこんな感じなので、このままフェードアウトしてしまうのではないかと危惧している。ミニチュア販売だけではあまり...