Freyr The Stormbreaker ~Archon Studio

暮れも押し迫り、来年は辰年。とうとうこれを作る時が来た。2年前のorigonで感じたモヤモヤを今こそ晴らすのである。でもあんまりやる気はないから、適度に手は抜いてゆく。

そんなfreyrはプラモデルでランナーは以下3枚。
と言いつつ、右の2枚のパーツは同一なので、実質的には計2枚での構成である。これが日本製ならクリアパーツは必要なものだけを独立した金型で作るだろうけど、そんなの面倒くせーと言わんばかりに1枚に収めた潔さが清々しい。この合理性(あるいは大雑把さ)こそ、海外製ミニチュアの醍醐味と言えよう。

ディテールの方はというと、まあ、フツー。パーツの合いも、またフツー。適度にスキマを埋めて組み立てて、プライマを吹く。
全長18cm弱、全高は15cmくらい(スタンド込み)。ピントが変なところに合うほどには大きめのキットである。翼がデカくて邪魔なので後付けにしようかとも思ったけど、全部接着してから塗装することにした。

カラースキームは青のクリアパーツを目立たせることも考えて、黄色のslapchopを実践する。slapchopとは、下地の黒にハイライト部分を白でざっくり入れた後、透明度の高い塗料で全体を塗ってお手軽に陰影を出す方法……と理解しているけど、詳細はyoutubeでの検索を推奨。今回のslapchopは、ヒゲがナイスで愉快なzumikitoさんのこの動画を参考にしている。
そういうわけで、まずは赤で塗る。さすがに黄色で黒には太刀打ちできない。ゆえに赤系を下地にする。塗料はcitadelのkhorne red。
次に白。上面が平たいので、ほぼ白になった。
最後にメインの黄色。使ったのはvallejoのyellowインク。通常の塗料よりも薄めで水っぽいやつ。下地が透ければ良いのでcitadelのcontrast paintなどでも可。
結果、思ったよりも暗い黄色になった。これがyellowインクの色ということか。ずいぶんとツヤツヤなのは、vallejoのインクがgame color系だから。model colorに比べてサテン仕上げな塗料であるからして。ところで、赤の上に黄色のインクを吹くと茶色になる。そんな豆知識を披露しながら、残りを塗って完成。
とりあえず、クリアパーツのプラスチック感がスゴイ。安っぽさが倍増するみたいな。こんなことなら通常パーツに色を塗れば良かった。

それにしても、この空を泳ぐかのようなポーズは秀逸である。流れる前足や、伸びたしっぽに寄り添う後ろ足など、ウミイグアナを参考にしたに違いない。ちなみにウミイグアナとは、潜水して海藻を食うトカゲである。

飛膜はもう少しオレンジを強くした方が良かった気はする。トータルの色合いがやや単調なので。他、裏というか下側はほぼ黄色を吹きっぱなしで手抜きを実行。どうせ見えないし。なおインクのサテン仕上げは、ツヤ消しを吹いて緩和済みである。

以上、archon studioのfreyrはポーズで全てが許せるプラモデル。生き物感が出ているというか、少しばかりリアリティを残しているというか、現実と空想のバランスがほど良く取れたドラゴンと言えよう。

さて、これで心置きなく辰年を迎えられそうで何よりである。今は亡きorigonの代わりにこのfreyrが祝福をもたらしてくれると信じ、来年はもう少しやる気を出して、在庫の消化ペースを上げてゆきたい(無謀な試み)。

Kat, Witch's Apprentice ~BigChild

先月のブラックフライデーのセールで買ったbigchildのkatさん。舌を出した表情がキュートで少しだけイラッとくる(かもしれない)、魔女っ娘のバストモデルである。

ちなみにこのkatさんを含めたいくつかのミニチュアは、スペインからわずか4日で手元に届いた。dhl、本気出しすぎだろ……と多少ビビりながらも、正直、オーバスペックだとも感じた。なぜならば、こちらは急いでいるわけでもないので、28ユーロもかかる特急便で発送してもらう必要がないのである。bigchildにおかれましては、もう少し安くてゆっくり届く配送手段を選べるようにしていただきたい。そうすればもっと気軽に利用できて個人的購入頻度も上がり、顧客満足度と売り上げの両面で貢献可能と良いことづくめである(たぶん)。

さて、そんな送料の方が高かったkatさんのパーツは以下で素材はレジン。
ディテール、パーツの合い、ともに良好。パーティングラインはそれなりにあるので、処理をしてからプライマを吹く。
スケールは1/12。頭と左腕は仮留め。魔女のアイデンティティたる、大きなとんがり帽子が目立つ。

カラースキームは魔女っぽくない色をということで緑にした。暗い色の服ばかりの魔女界に一石を投じるのである。そんなどうでも良いことを言いつつ、ちまちま塗って完成。
メインの緑はkimeraのphthalo green。単体で使ってみたら思いのほか隠蔽力は低め。ので、vallejoのsick greenを混ぜたりして対応。ハイライトはgalzeで大げさ気味に。したら、スエードみたいな外観になった。作例のごとく、もっと光ってる感が欲しかったのに。なお背面は手抜きである。

相変わらず白の陰影が出しづらい。基本的に白を塗る時はcitadelのgrey seerに白を足していくことでハイライトを構築しているけど、そこまでは違いが出ない感じ。影の部分は薄いグレイとかで塗った方が良いのかも。

他、ターコイズの部分がやや浮いている印象。かと言って、他に合う色があるかと聞かれても困るけど。かように色の組み合わせは難しい。

以上、bigchildのkatさんは写実的なディテールが際立つリアルなミニチュア。とぼけた表情に濃いめの顔立ちと、ウェスタンな要素があふれているので人を選びそうではある。が、出来は申し分ないので、自分好みの魔女を塗りたい人にはピッタリの一品と言えよう。

それにしても、apprenticeと聞くと某リングの魔術師セレンのことを思い出す。
my apprentice, become elden lord...

Xian Lu ~Kimera Models

中華と和風が折衷したような独特の雰囲気を持つ、kimera modelsのxian lu。一目で塗るのが面倒だと悟ったので、買ってから1年ほど放置していたミニチュア。買ってすぐに作れば在庫が積み上がることなんてないはずなのに、なかなか思うようにはいかないものである。

そんなxian luの素材はレジンで以下パーツ。
ディテール良好、パーツの合いも良い。が、右腕の接着面が小さく、わずかにスキマができるので強度向上も兼ねてパテで埋めた。あとは塗装のことを考えて最低限のパーツだけ接着し、プライマを吹く。
スケールは75mm(1/24らしい)。細かいモールドが多く、塗装に時間がかかりそう。まあ、予測通りではある。日本的兜みたいな頭飾りと右足は仮留め。他、付いていないパーツも別で塗って最後に接着。

カラースキームはいつも通り青でまとめる。kimeraのミニチュアをkimeraのphtharo blueで塗ったら良いじゃない、みたいな。
とりあえず、目が細すぎ。悪意すら感じるのは気のせいか。
これは塗装中の写真。目元が寂しいのでアイシャドーを追加してある。何ならもっと濃い色にしても良かったかも。

初のタイツ塗装はまずまず。一発勝負という緊張感の中、どこをスケスケにしてどれくらいのスケスケ具合にするかなど、少しずつ確認しながらの作業となった。ちなみに薄々のタイツよりも、これくらいの適度な透過具合の方が個人的には好みである(意味のないこだわり)。

左右に垂れている長い布には、星にしか見えない桔梗を描いた。口実だけど、フリーハンドで描くには難儀な場所なので、そうなるのも仕方がない。5枚の花びらをバランス良く描くのが難しいのである。なお裏側が空白なのは、描く気力がなかったから。作例も同様だし、きっと同じ気持ちだったに違いない。

以上、kimeraのxian luはアジア人に対する西洋的ステレオタイプをうかがわせる、細い目の造形が特徴のミニチュア。丸出しの胸を前提とした服とか、スケスケのタイツとか、二刀流とか、芸者という設定にしてはツッコミどころが満載である。が、出来自体は良いので細かいことを気にしない人にはオススメ、かもしれない。さぁ、皆でタイツを思う存分スケスケにしようではないか。

Boss MacHorn ~Privateer Press

相変わらずやる気がないので、どうでも良いものを塗ってゆく。対象はprivateer presssのboss machorn。3年くらい前に買って一度は塗ったものの、どうにも出来が気に入らず、捨てられる瀬戸際をウロウロしていたミニチュア。こいつの塗装を引っぺがしてリベンジを果たすのである。

そんなミニチュアの素材はホワイトメタル。が、パーツの写真はない。ので、タミヤのペイントリムーバで大雑把に塗装を落とした後、再度プライマを吹いた。
ディテールは良くも悪くもない。散見されるパーティングラインは放置したり処理したりと中途半端に対応。

カラースキームはピンクをメイン。元々は赤だったけど、気分を変えて別の色を選択。あとは面倒くせー、やる気が出ねー、とか言いながら塗って完成。
正直、色が変わってもイマイチ感は否めない印象。もしかしてその原因は、ミニチュア自体にあるのかもしれない。商品ページに作例がないことからも、ブランド側のやる気のなさがうかがえる(邪推)。

とりあえず、乗っている人の顔が怖い。元のモールドからしてカワイクないので仕方ないけども。他、ピンクの発色はまずまず。vallejoのwarlord purpleをベースに、ivoryやら白を加えてハイライト。ウェザリングに関しては調子に乗って汚しすぎた感あり。

以上、privateer pressのboss machornは何とも言えないミニチュア。自分でもなぜ買ったのか分からず、今にして思えば、買う必要などなかったような気さえしてくる。リペイントした労力は何だったのかと自問すると同時に、むなしくもずっしりとのしかかるメタルの重量感が、己の衝動買いを戒めるのであった。

Pinup Twilight Knight Deserter ~Kingdom Death

kingdom deathのpin up of death3から、twilight knight deserter。胸や尻を塗っていれば、やる気が出てくるかもしれない。そんな錯覚にすがる今日この頃である。

ミニチュアの素材はプラスチックで以下ランナー。
ディテールは良好、パーツの合いも良い。ただ、足のパーティングラインは目立つ。適当に処理をしてからプライマを吹いた。
見れば見るほど、状況のよく分からないミニチュアである。ちなみに、背中の剣と足元の水しぶきは別で塗って最後に接着予定。

カラースキームは青系メイン。色に迷ったら青。実にシンプルなルールである(思考停止とも言う)。
設定イラストだと胸は丸出しだけど、キットの方はパーティングラインなのか凸モールドなのか判別不明な線が横に走っている。ので、それを尊重して下半分は布で覆われていると解釈した。露出度は高ければ良いというものではない。ほどほどが一番なのである(持論)。

肌はやや白っぽいけど、色合いは悪くない印象。レシピはvallejoのold roseを元に、beige red、basic skin tone、light fleshでハイライト。ほのかなピンクが良い感じ。

目は実際のモールドの3倍くらいの大きさで塗ってある。こうでもしないと黒目を描くのは難しい。神経をすり減らして米粒以下の領域に筆を入れ、結果、得られるものは自己満足だけ。最高に無益で、最高に素敵な徒労とはこのことと言えよう。

以上、kingdom deathのtwilight knight deserterはイマジネーションあふれる不思議なミニチュア。躍動感しかないポーズと、ダイナミックに広がる髪の造形が愉快で興味深い。おかげで少しだけやる気が回復した(ような気がする)。今後もミニチュアのどうでも良さそうな細部に注目し、刺激を受けながらモチベーションを管理してゆきたい。

Hunzakuts ~Infinity

涼しくなったと思ったら、夏と一緒にやる気も去っていった。ので、今回も作業量が控えめなミニチュアで凌いでゆく。infinityのhunzakutsは、それにふさわしいと言えよう。

素材はホワイトメタルで以下パーツ。
ディテール、パーツの合い、ともに良好。組み立ても容易でさっさとプライマを吹いた。
前に下ろしている腕が塗るのに邪魔……なような気もしたけど面倒なので全部接着した。

カラースキームは見ての通りミリタリー風味に。あとは深く考えずに塗って完成。
パンツには迷彩パターンを入れた。それっぽく見えれば良いので、わりと適当である。

例によって目は白目だけ。筆の穂先がバッチリ整っていればこのサイズでも黒目を入れられそうだけど、くたびれ気味なのでやめておいた。細かいところを塗る際、基本的には、筆の性能が物を言う。特に目においてはそれが顕著である(経験則)。

以上、infinityのhunzakutsはデカいライフルがカッコいいミニチュア。作るのは簡単だし、小さいからすぐ塗れるし、なにかと手軽なのがストロングポイントである。

あー1ドル120円くらいにならないものか。そうしたら気になるあれこれを海外から買って在庫の充実を図るのに。それは結果的にやる気へと繋がって、消化がさらに促進されるという好循環を生むはず。はーまったく本当に残念でならない。

……などと、やる気のなさを円安のせいにして、今日も在庫の山を眺めるのである(ため息)。

Tormentor ~Etherfields

やる気がどこかへ飛んでいってしまったので、作業量の少ないものを片付けてゆくシリーズ。今回はetherfieldsのtormentor。イメージイラストの段階ではbaron crowという名前だったはずだけど、いつの間にか改名していたミニチュアである。

素材はプラスチックで、組み立て不要の完成品。ディテールはそこそこに、パーティングラインが散見。やっつけで処理してからプライマを吹いた。
全高約10cmとそれなりにデカい。カラースキームは暗めの寒色でまとめる。一応、クリーチャーという設定なので。
クチバシの色が周囲から浮いている。カラスがモチーフだろうし、素直に黒で塗っておけば良かった。

他、垂れ下がった細長い物体の色が変。金色ぽくしようと思っていたのに、気づいたら中途半端な革のようになっていた。背中の毛皮の色合いはやや単調な印象。模様を入れるにしても、このミョーに細長い動物が何なのか分からないし面倒くさいのでそのまま。

以上、ehterfieldsのtormentorは不気味さを醸し出すデザインが秀逸なミニチュア。サイズの大きさもあって塗りやすい。そういうポジティブな面だけを見て、少しずつやる気をチャージしてゆくのである。

リーオー ~バンダイ

ガンダムアッセンブルのリーオー。バンダイがようやく固定ポーズのミニチュアを出したということで、試しに買ってみたプラモデル。今のところ4つのセットが発売されてはいるものの、 公式ホームページ のやる気のなさから見るに、その前途は不明瞭である。 そんなリーオーのランナーは以下の1枚。...