Pinup Disciple of the Witch ~Kingdom Death

kingdom deathのdisciple of the witch(pinup of death3より)。2つも作りたくない、スキマを埋めるの面倒くさい、色が決まらない、塗る気にならない……そんな調子でダラダラとやっていたら、2ヶ月近くが過ぎてしまった。正直に言えば、その半分の時間は何もしていなかったようなものなので、今年はもう少しやる気を出して鋭意手を動かしてゆきたい──などと、毎年のように同じことを年始に思うのであった(さっぱり成長してない)。

そのdisciple of the witchはプラモデルで、サイズ違いのミニチュアが1枚のランナーに収められている。
小物まで含めてディテールは良好。が、パーツの合いは良くない。どれくらい良くないかと言えば、これくらい。
パーツの分割位置も優しくないし、手間がかかる厄介なキットである。

ぶつくさ文句を言いながらスキマを埋めて、プライマを吹いたところ。
頭、本体、小物などはすべて仮留め。大きさが違うとはいえ、同じものを2個塗るというプレッシャーがやる気をどんどん奪ってゆく! 塗り始めるまでに1週間以上かかったのも無理はないと言えよう。

カラースキームは青。色々考えあぐねて、結局は青。考える必要があったのかは誰も知らない。
その青のレシピは忘却。たぶんvallejoのprussian blueが元になっているはずだけど、詳細は記憶の海に沈んでしまった。ベースのクッション的なものは同dark prussian blueがメイン。色合いが異なるのはそのため。

テレビは懐かしのブラウン管(と思われる)。リモコンもビデオ入力もないこんなテレビにファミコンを繋いでたなぁ……と感慨にふけりつつ赤で塗装。思い出の中の実物もこんな色だったはず。

ゲーム機はファミコンとスーファミを足して2で割ったような形状なので、色もそれに準じることにした。カセットを黄色にしたのは、ヒゲの配管工のあのゲームを想定したからである。
このように、テレビの画面にもそれっぽいものを描いた(大きい方だけ)。大小のテレビを塗るだけで2時間近くかかったような気はするけれど、自己満足を得るためなので惜しくはない。こうした徒労を楽しめないと、ミニチュアなんて塗っていられないのである。

そしてピザはマルゲリータ。シンプルなのが一番美味しい説。

以上、disciple of the witchは小物の演出が効果的でワンダフル、でも塗るのは超面倒、そんな諸刃の剣みたいなミニチュア。盛大なスキマはできるし、お世辞にも作りやすいキットとは言い難いものの、ゲームを遊んでいるという何気ないシチュエーションを立体化し、絶妙に再現していることは賞賛に値する。とかく胸と尻ばかりが注目されがちなkingdom death、でも時にはミニチュアの全体像を眺め、その細部にあれこれと思いを巡らすのもまた一興なのではなかろうか。

Teska Bust ~Cyber Addiction

 cyber addictionのteska、そのバストモデル。stlデータを元に、dmmの出力サービスで実体化したミニチュア。見ての通り、わりとキワドイ格好をしているので、そのあたりに敏感な人は積極的に目をつむることを推奨したい。
出力素材は高精細プラスチックで、値段は6000円強。レジンの方が安く済みそうだったけど(見積もりは約2000円)、微小なディテールがあるせいで出力不可と判断される可能性も考慮し、結局はプラスチックを選択。

おかげでディテールは良好。が、顔の左側の造形がなんかイマイチ。おそらくサポートが付いていたせいで荒れているんだろうけど、目視できるレベルで違和感があるのでちょっとばかり気になる。

プライマを吹いたところ。
全高6cm弱。75mmスケールと言いつつ、実際は1/18くらいはありそう。前にも思ったけど、この高精細プラスチック、わりと表面がザラザラしている。ほぼツルツルなところ(モモとか尻のあたり)がある一方で、目に見えて滑らかじゃないところもあったりと、その落差が激しい印象。『表面はスベスベじゃなきゃヤダ! 手触りが命!』みたいな人には正直オススメしかねる素材である。

カラースキームはピンクと青でゆく。blade zeroで成し遂げられなかった青をここで再現し、雪辱を果たすのである。
結果的にはまずまずの青になった。濃すぎず、薄すぎず、かといって緑寄りというわけでもない。頭の中のイメージとそれほどかけ離れてもいないので、とありあえずは成功と言えよう。レシピはvallejoのdark sea blueに、同steel grey、blue greenやivoryなどを投入したもの。

全体で見ると髪のコントラストがやや物足りない。元の色(vallejoのearth)が明るすぎたせいで、ハイライトが弱く見えるというか。もう少し暗い色から塗り始めれば良かった。

ゴーグルの透過部分は緑でglaze。オレンジと迷ったけど、より周囲から目立つ緑にした。ちなみに塗る前の状態はコレ。ちゃんと目も入れてある。

なお台座がないのは、単純に用意ができていないからである。データには一応以下のベースも含まれているけど、ビミョーに本体と雰囲気が合っていないので出力はしないことにした(レジンでの見積もりは3000円超)。
本体の半分のお金を出してまで欲しくないし、別途手頃なものを探して固定する予定。

以上、cyber addictionのteskaは格好がけしからんミニチュア。4k解像度の3dプリンタであれば綺麗に出力されそうだけど、そんなものは持っていないからただの希望的観測である。でも一番の問題は、このcyber addictionのデータがいまだに一般販売されていないこと。そのためこれらのミニチュアが欲しい場合、商用ライセンスを持っているところから物理コピーを買うしかない。その入手性の悪さは気になれど、kickstarter exclusiveとはそういうもの。であるからこそ、kickstarterはやめられないのである(散財の口実)。

Questing Zachary ~Kingdom Death

たまにはおっさんミニチュアを愛でてゆく。対象はquesting zachary。kingdom deathのおっさんミニチュアにしては意外と人気があったようで、現在は売り切れ状態である(胸や尻のミニチュアに比べれば、在庫がなくなるまでに時間はかかったけど)。何にせよ、それだけ多くの人がこのおっさんミニチュアの価値を認めことを、素直に嬉しく思うのであった。

そんなミニチュアは3dプリンタ製のレジンキット。
ディテール良好、パーツの合いも問題なし。マント以外のパーツの接着面には小さい穴(1mm径くらい)が開いていて、真鍮線を仕込むには好都合。そういう意図で穴を設けているのかは不明ながら、個人的には大いに評価したいところである。

今回は初めてグレーレジン(deathgrey)を選んでみた。付属のカードによれば(写真左上)、deathgreyはkingdom death専用に開発されたレジンで、最強品質の3dプリントミニチュアのために製造された、とある。が、正直に言ってその違いは良く分からない。解像度は十分に高く、積層痕もほぼ認識できない、けどそれは通常のレジンでも同じだよね、みたいな。こんなことならfirst run collectors editionを買っておけば良かった(5ドル安いし)。

モヤモヤしつつも組み立ててプライマを吹く。
全高約8cm。頭頂までなら5cm程度。商品ページの写真でも分かるように、付属の3cmベースからはみ出るほどにボリューミー。さすがに接地面が頼りないので、4cmのベースを別途用意して固定した。なお頭とマントは仮留め。

カラースキームは青メイン。設定イラストは色合いがうるさく感じるので、シンプルなコーディネートを心がける。あとはやる気と相談しながら、ゆるゆる塗って完成。
まずはポーズがイイ。斧を振り下ろす一瞬を捉えたこの構図、控えめに言って最高である。

メインの青はいつものkimera phthalo blue。青で統一したのは良いものの、全体で見ると差し色が足りないような印象も。ベルトから下げている筆みたいなヒモの先端は、オレンジか緑にしておけば良かったかもしれない。

武器と盾のゴールドはnairaで使ったレシピを再び採用。でも黄色が足りていないのか、あまりゴールドぽくは見えない。もう少し調整が必要そうである。他、マントの接着面がその質量に比較して小さいため、接着強度に不安が残るのは残念ポイント。

以上、kingdom deathのquesting zacharyは文句なしにカッコいいミニチュア。手元に届いてすぐに作りたくなった、それくらいには出来が良いので、おっさんミニチュア愛好家だけでなく、老若男女関係なく愛でてもらいたい一品である。再販の機会を待ち、是非とも入手すべき。そう断言してはばからないのであった。

Pinup Death Armor ~Kingdom Death

kingdom deathのpinup death armor(pinups of death3に収録)。一度に2つ作るのは面倒くさいという理由だけで、後回しにしていたミニチュア。でも最近は過ごしやすい気候になってきたので、やる気を出して作成してゆく。

ミニチュアの素材はプラスチックで、以下ランナー。
ディテール良好、パーツの合いはフツー。いつもの5cmサイズと、おそらくは75mmスケールが一緒になった構成。

組み立ててプライマを吹いたところ。
全高はどちらも5.5cm程度(武器をのぞく)。小さい方は全部接着済み。大きい方は椅子(あるいは玉座)に載せてるだけ。剣も未接着。

カラースキームは褐色の肌とゴールドの鎧を採用。だがその安直な決定が後々祟ることになるのである。
褐色肌はkimeraのカラーセット、skin kolorsのレシピを採用。色味としては、オレンジがかったブラウンといったところ。ハイライトが弱めなのは、あまり強く入れると白っぽくなるからである。そのあたりの加減が今後の課題であるとも言えよう。

武器のnmmにもkimera。青みも抑えられて剣はまずまずの出来。が、カマはイマイチ。この手の形状の物体に光が当たるとどうなるのか、うまく想像できないのが原因である。もっと現実世界を観察しなくては。

今回最大の反省点、それは鎧のnmmと土台の骨に同系統の色を使ったせいで、大きい方のミニチュア下部の定義がやや曖昧になってしまったこと。その結果、パッと見で足鎧と骨との判別がしづらい状態に。メインは椅子やベースではなく座っている人の方なので、そっちが目立たないと意味がないし本末転倒である。仕方がないから、大きい方の骨だけトーンを緑系に変更しておいた(焼け石に水)。

以上、kingdom deathのpinup death armorは、申し分のない胸と尻と太モモなミニチュア。パーツ分割のせいでちょっとばかり作りづらいところもあるけれど、キットが持つ強みは健在なので、最適なカラースキームでもって見栄え良く仕上げて欲しいものである(この残念な作例を越えてゆけ)。

The Nazarova Twins, Kum Enforcers ~Infinity

久しぶりにinfinityから、the nazarova twins。数年前に買った時は30ドルちょっとだったのに、今では50ドル近くで売られているという、世界的物価高を象徴しているかもしれないミニチュア。まったくもって世知辛い世の中である。

ミニチュアの素材はホワイトメタルで以下パーツ。
ディテールは良好、パーツの合いはイマイチ。特に双子の腕と体の接着部分。バイクはフロントフォークのパーツが異なるだけで、本体部分は同じ。

組み立てプライマを吹いたところ。
双子は置いてあるだけで未接着。バイクはベースに固定済み。

カラースキームは一方を青っぽく、もう一方は黒とオレンジでどこかのメーカぽくすることにした。あー2個塗るの面倒くせー、などとボヤきつつ、ちまちま進めて完成。

ちょっとタイヤを汚しすぎたかも。地面の色が泥っぽいのも気になる。もっと明るい土色にすれば良かった。

双子のサイズが小さくて塗るのが大変。顔なんて5mmもないし。目を入れるのは早々に諦めて陰影だけにした。

以上、infinityのthe nazarova twinsは世紀末救世主伝説、あるいはマッドマックス的光景を彷彿とさせるアメリカンバイクなミニチュア。2台を1つのベースにまとめてジオラマっぽくして、汚物は消毒ヒャッハー!と、世紀末世界を再現するのもまた一興と言えよう。

Coalition Weaver ~Privateer Press

やる気が家を出たまま戻ってこないので、リハビリとして小さめのミニチュアを塗ることにする。選んだのはprivateer pressのcoalition weaver。こんなこともあろうかと、プライマだけ吹いて放置していた甲斐があったというものである(半分は本当)。

さてそのprivateer presss、現在ストアが閉鎖中である。月曜には復旧すると書いてあるものの、ここ1ヶ月まったく変化がない。これはおかしいと思って調べてみたら、warmachineをはじめとしたミニチュアゲームをsteamforged games(sfg)が取得、それに伴いストアも移転した模様。でもまだ完了はしていないようで、warcasterシリーズであるこのcoalition weaverの商品ページは見つからないのであった。

そんなミニチュアの素材はホワイトメタルで以下パーツ。
ディテール、パーツの合い、ともにフツー。組み立てる際、バックパックから伸びたケーブルの扱いには注意が必要。右手の杖に接続するのに調整は必至で、何度か曲げ伸ばしをしていたら根本からちぎれてしまった。まったく、もう少し余裕のある設計にして欲しいものである。

ため息をつきながらプライマを吹いた。
全高4cm。細かい塗り分けもなさそうなので全部接着した(ベースにも固定)。

カラースキームは赤系で差し色は緑系。シンプルな構成で迷いなく塗るのである。
最初はなんかイマイチに思えたけど、塗り進めていくうちに印象が良くなってきて、最終的にはそれなりにカッコイイ、となった。どんなミニチュアも、塗ってみるまでは分からないものである。

赤のレシピはkimeraのfuchsia skinとvallejoのgory redのミックス。買ったは良いけど全然使っていないkimeraの塗料をもっと有効活用してゆくのである。

差し色の緑はやや薄めな感じ。もう少し青を足しても良かったような気もする。

以上、privateer pressのcoalition weaverは組み立てづらさはあれど、総合的には悪くないミニチュア。塗装の手間も少なく、やる気のない時には助かるサイズである(塗りやすいとは言ってない)。そしてprivateer pressにおかれましては、sfgの元でも個性的でナイスなミニチュアをリリースし続けて欲しいものである。

Beeleth ~Kimera Models

kimeraのbeeleth。公式サイトにはdemonと書かれているけど、以前はthe slayerだったような気がするバストモデル(商品パッケージも後者)。諸般の事情で変えたのかもと要らぬ詮索をしつつ、悪魔的要素は角くらいしかないような……と無粋なことを思ったりもするのであった。

そんなミニチュアの素材はレジンで以下パーツ。
ディテール良好、パーツの合いはフツー。本体ととぐろを巻いた蛇みたいなパーツ(台座)の間に盛大なスキマが出来るのでパテで埋めた。他は特に手を入れる必要もなく、組み立ててプライマを吹く。
スケールは1/9で、全高は13cmくらい。台座込みのキットということで割と大きい。でもこの台座、底面が完全に平らではない上に不安定なので、別途何かに固定した方が良さそう。他、腕を含め、こまごましたものはすべて仮留めである。

カラースキームは濃いめの作例が好きになれないこともあり、全体をもっとマイルドにしてゆく。まずは肌と髪の色を決めて、他はその都度考えながら塗る(だから時間がかかる)。
顔のバランスからすると、目が少し小さいような。作例はアイシャドウをかなり効かせているので、あまりそうは見えないけど。

肌はvallejoのgerman red brown、scarlet blood、beige redのミックスから立ち上げて、beige red、fairy fresh + light fresh、light freshで順にハイライト。髪は同jade greenにdark prussian blueと黒を少々混ぜたものに、pale sandを加えてハイライト。こうしてレシピを残しておけば、あの色はどうやって塗ったっけ? となった時でも安心というものである(すぐに忘れるので)。

鎧の色は黒系にしてみた。ゴールドやシルバーという感じでもないし、かと言ってあまりに明るい色にするわけにもいかないから、黒で引き締めるみたいな。付けずらいハイライトはそこそこ。でも胸当て部分はやや物足りない気もしなくはない。

台座込みのキットに合うものをと探して見つけたのが、写真のアクリルベース(未固定)。透明度が高いせいで見づらいけど、かなり綺麗にカットされていて見栄えも良い。ただ、固定のために穴を開けたりすると目立ちそうである。なので、真鍮線の代わりにアクリル棒を使うなどして、見栄えに配慮した形で強度を確保する予定。

以上、kimeraのbeelethは悪魔というよりラミア的容貌のバストモデル。品質の方は安心のkimeraクオリティなので、心置きなく良質なディテールを堪能して欲しいものである。

リーオー ~バンダイ

ガンダムアッセンブルのリーオー。バンダイがようやく固定ポーズのミニチュアを出したということで、試しに買ってみたプラモデル。今のところ4つのセットが発売されてはいるものの、 公式ホームページ のやる気のなさから見るに、その前途は不明瞭である。 そんなリーオーのランナーは以下の1枚。...