そんなプラモデルのランナーは以下。
ディテール、パーツの合い、ともにフツー。塗装のことを考えた親切なパーツ分割が売りと思われるものの、自分のような変態には余計なお世話でしかないという悲しい事実。それを特に感じるのが、前髪パーツと後頭部とにできる合わせ目。こんなところにあったら気になって仕方がないではないか。顔を組み込んで頭部ごと後ハメにするのも形状的に難しいから、先に顔や体を塗って組み立ててから埋めた。面倒極まりないとはこのことである。訓練された変態に手心など無用であるからして、塗りやすさよりも造形物を重視する攻めた設計にしていただきたいものである(商売にならない提案)。
他にはマント(クローク)と、前後に分かれた服の間にスキマを確認。服の方はともかく、マントは目立つので埋めるのを推奨。
で、プライマを吹いたところ。
スケールは1/20。とりあえず肩アーマーがデカすぎ。そして足が細すぎ。とはいえ原作準拠だろうから言うだけ野暮である。この時点で接着してあるのは体と服、謎形状のベルトのみ。他は全部仮留め。
カラースキームは緑系。エルフといえば緑、みたいな共通認識が多々されているようなのでそれに倣うことにした。
なんというか色合いが単調、あるいは退屈な印象。服の色(vallejoのpale blue)をもっと白っぽくして周囲とのコントラストを際立たせるべきであった。
目は例によって自分で描いた。額の飾りも描いたけど、前髪に隠れてほぼ見えない。ので、デカールも貼らなくて良い気がする。
ベースはキットのものを使用して森を再現。できればあと1cmか1.5cmくらい径が欲しかったところ。そうすればもっと森っぽくできたのに。コストカットという条理は、こうして我々の前に立ち塞がるのである。
他、キットの出来とは関係ないけれど、ポーズが俯き気味のため影ができやすく、ライトの当て方を含めてうまく写真を撮るのが難しい。
以上、マックスファクトリーのディードリットはロードス島のエルフなプラモデル(意味のない情報)。特に期待はしていなかったので、可もなく不可もなく、どこまでいっても中庸なキットである。それはつまり買わなくても良かったと言い換えられるのであり、衝動買いの是非について改めて考えさせられる機会になったとも言えよう。
『さあ、ミニチュア在庫の消化に戻りなさい』
そんなゴーストのささやきが聞こえた気がしたのである。