Asteria ~Kimera Models

kimeraのasteriaさん。鎧騎士最高ということで、2年くらい前のkickstarterで買ったミニチュア。放置していた理由について多くを語る気はないけれど、こうして日の目を見たので、その時間も無駄ではなかったと勝手に正当化するのであった。

そんなミニチュアの素材はレジンで、以下パーツ。
ディテール、パーツの合い、ともに良好。頭(兜ありなし)、右腕(剣を持つ位置)、左手(旗かロザリオ)がそれぞれ選択式。気になるのは、剣などのパーツの曲がりが結構キツめところ。お湯につけたりしてもまっすぐにはならないから厄介である。また剣を肩に担いでいる右腕のパーツは、拳の取り付け位置を調整しないと刀身が肩に接触せず宙に浮く。このあたりはすり合わせが必須である。

組み立ててプライマを吹いたところ。
全高約8cm。頭、右腕、左手、前垂れは仮留め。省力のため、旗の採用は見送った。とにかく楽をする方向で進めるのである。

カラースキームは緑。具体的には、超魔界村に出てくる緑の鎧を再現する。金ピカ鎧のせいで地味な扱いだけど、あのグリーンメタルにロマンを感じるのであった。
結果、鎧はイメージに近い色になった。nmmもまぁまぁ。レシピはベースにcitadelのcaliban green、ハイライトはvallejoのjade greenやpale sandを足したもの。

顔については黒目がちょっと大きい感じ。視認はしやすい一方で、コミカルな印象を受ける。塗装経緯はこちら。
重要なことは全体像としてどう見えるか、なので、そこまで細部にこだわってキレイに顔を仕上げる必要はない、というのが個人的に得た見解である。多少のムラや筆の跡なんて遠目で見れば分からないし、誰も気にしたりしない(自分以外は)。心残りがあるのなら、それを次の機会に生かせば良いだけのことである。さぁ、やる気がないとか言っていないで、手を動かすのだ(主に自分に向けて)。

以上、kimeraのasteriaはフツーに良くできた女騎士ミニチュア。パーツの位置調整が必須なのは玉にキズながら、それでもオススメしやすいプチフレンドリーなキットと言えよう。asteriaさんにはバストモデルもあるので、気が向いたらそっちにも手を伸ばしてゆきたいところである。

ディードリット ~マックスファクトリー

マックスファクトリーのディードリット。ロードス島戦記について知るところは少ないけれど、このキャラクタがいわゆるエルフのイメージを決定づけたかもしれないことは知っている。個人的に思い入れなどはなく、ただなんとなく買ってみたキットである。

そんなプラモデルのランナーは以下。
ディテール、パーツの合い、ともにフツー。塗装のことを考えた親切なパーツ分割が売りと思われるものの、自分のような変態には余計なお世話でしかないという悲しい事実。それを特に感じるのが、前髪パーツと後頭部とにできる合わせ目。こんなところにあったら気になって仕方がないではないか。顔を組み込んで頭部ごと後ハメにするのも形状的に難しいから、先に顔や体を塗って組み立ててから埋めた。面倒極まりないとはこのことである。訓練された変態に手心など無用であるからして、塗りやすさよりも造形物を重視する攻めた設計にしていただきたいものである(商売にならない提案)。

他にはマント(クローク)と、前後に分かれた服の間にスキマを確認。服の方はともかく、マントは目立つので埋めるのを推奨。

で、プライマを吹いたところ。
スケールは1/20。とりあえず肩アーマーがデカすぎ。そして足が細すぎ。とはいえ原作準拠だろうから言うだけ野暮である。この時点で接着してあるのは体と服、謎形状のベルトのみ。他は全部仮留め。

カラースキームは緑系。エルフといえば緑、みたいな共通認識が多々されているようなのでそれに倣うことにした。
なんというか色合いが単調、あるいは退屈な印象。服の色(vallejoのpale blue)をもっと白っぽくして周囲とのコントラストを際立たせるべきであった。

目は例によって自分で描いた。額の飾りも描いたけど、前髪に隠れてほぼ見えない。ので、デカールも貼らなくて良い気がする。

ベースはキットのものを使用して森を再現。できればあと1cmか1.5cmくらい径が欲しかったところ。そうすればもっと森っぽくできたのに。コストカットという条理は、こうして我々の前に立ち塞がるのである。

他、キットの出来とは関係ないけれど、ポーズが俯き気味のため影ができやすく、ライトの当て方を含めてうまく写真を撮るのが難しい。

以上、マックスファクトリーのディードリットはロードス島のエルフなプラモデル(意味のない情報)。特に期待はしていなかったので、可もなく不可もなく、どこまでいっても中庸なキットである。それはつまり買わなくても良かったと言い換えられるのであり、衝動買いの是非について改めて考えさせられる機会になったとも言えよう。

『さあ、ミニチュア在庫の消化に戻りなさい』

そんなゴーストのささやきが聞こえた気がしたのである。

Alice Cross ~Neko Galaxy

neko galaxyのsci-fi風味なバストモデル、alice cross。どこか既視感があると思ったら、アレコレ同様、ウィンドブレーカ的ジャケットを着用していることに気がついた。sci-fiキャラにはわりとありがちな格好ではあるけれど、少なくともウールのセータを着ているよりは未来的に映るのも事実。それだけ衣服は時代を反映するとも言え、キャラクタが身につけているものひとつ取ってみても、そこに込められた意図があることを汲み取ってゆきたいと思う今日この頃である(何の話?)。

さて、そんなミニチュアの素材はレジンで以下が内容物一式。
ディテールは良好、パーツの合いはフツー。パーティングラインは各所にそれなり。特徴としてはしっかりとした眉毛の造形。自分で描く必要がないのは、それだけで利点だったりもする。眉毛のないキットは自分で表情をつけられる自由がある一方で、失敗が許されないという恐怖が伴うのである。

組み立ててプライマを吹いたところ。
スケールは1/10で全高は6cmくらい。左腕の上面に小さいながらも目立つ欠けがあり、ちゃんと埋めておけば良かったと、あとで後悔することになるのであった。他、頭、両手首は仮留め。左の三つ編みだけは頭側に接着済み。

カラースキームは髪をピンクにする。それだけはすんなり決まったものの、残りを決めるのには数日を要した。そんな感じにノロノロ進めているから、完成までに時間がかかるのである(やる気のなさも一因)。
頭に付いた謎デバイスの色がイマイチ。全体で見ると浮いた印象がぬぐえない。作例同様、黒系の地味な色にした方が無難だったかも。が、無難であることが正しいとは限らないので、そのあたりの選択は難しいところである。

今回は光源を意識してハイライトを置いてみた。特に肌。そうしてみて分かるのは、おおげさに思えるくらいにコントラストを効かせた方が、良好な結果に繋がるということである。例えばこれは塗装中の顔。
額、鼻筋、目の下、アゴにうっすらハイライトが置いてあるけれど、残念ながらこれでは足りない。ので、完成までにさらに明るい色(vallejoのlight flesh)を入れている。同様のことを左肩、胸元にも適用。薄めの塗料を筆で何度も重ねていく作業になるので時間はかかるものの、それだけの価値はある──ような気がする。ちなみに完成写真で言うと、遠目で見て白っぽく見える部分がそれである。

今後も思い切ってハイライトを置いてゆく所存。迷わず置けよ、置けば分かるさの精神である。

以上、neko galaxyのalice crossは濃いめでリアルな顔立ちの三つ編みsci-fiミニチュア。でもsci-fi要素は頭の物体くらいで、これがなければパンクでファンキーな人に見えなくもない。その意味では、sci-fiの枠にとらわれない柔軟な発想を試される、ある種、挑発的なキットとも言えるのである(適当な感想)。

Pinup Disciple of the Witch ~Kingdom Death

kingdom deathのdisciple of the witch(pinup of death3より)。2つも作りたくない、スキマを埋めるの面倒くさい、色が決まらない、塗る気にならない……そんな調子でダラダラとやっていたら、2ヶ月近くが過ぎてしまった。正直に言えば、その半分の時間は何もしていなかったようなものなので、今年はもう少しやる気を出して鋭意手を動かしてゆきたい──などと、毎年のように同じことを年始に思うのであった(さっぱり成長してない)。

そのdisciple of the witchはプラモデルで、サイズ違いのミニチュアが1枚のランナーに収められている。
小物まで含めてディテールは良好。が、パーツの合いは良くない。どれくらい良くないかと言えば、これくらい。
パーツの分割位置も優しくないし、手間がかかる厄介なキットである。

ぶつくさ文句を言いながらスキマを埋めて、プライマを吹いたところ。
頭、本体、小物などはすべて仮留め。大きさが違うとはいえ、同じものを2個塗るというプレッシャーがやる気をどんどん奪ってゆく! 塗り始めるまでに1週間以上かかったのも無理はないと言えよう。

カラースキームは青。色々考えあぐねて、結局は青。考える必要があったのかは誰も知らない。
その青のレシピは忘却。たぶんvallejoのprussian blueが元になっているはずだけど、詳細は記憶の海に沈んでしまった。ベースのクッション的なものは同dark prussian blueがメイン。色合いが異なるのはそのため。

テレビは懐かしのブラウン管(と思われる)。リモコンもビデオ入力もないこんなテレビにファミコンを繋いでたなぁ……と感慨にふけりつつ赤で塗装。思い出の中の実物もこんな色だったはず。

ゲーム機はファミコンとスーファミを足して2で割ったような形状なので、色もそれに準じることにした。カセットを黄色にしたのは、ヒゲの配管工のあのゲームを想定したからである。
このように、テレビの画面にもそれっぽいものを描いた(大きい方だけ)。大小のテレビを塗るだけで2時間近くかかったような気はするけれど、自己満足を得るためなので惜しくはない。こうした徒労を楽しめないと、ミニチュアなんて塗っていられないのである。

そしてピザはマルゲリータ。シンプルなのが一番美味しい説。

以上、disciple of the witchは小物の演出が効果的でワンダフル、でも塗るのは超面倒、そんな諸刃の剣みたいなミニチュア。盛大なスキマはできるし、お世辞にも作りやすいキットとは言い難いものの、ゲームを遊んでいるという何気ないシチュエーションを立体化し、絶妙に再現していることは賞賛に値する。とかく胸と尻ばかりが注目されがちなkingdom death、でも時にはミニチュアの全体像を眺め、その細部にあれこれと思いを巡らすのもまた一興なのではなかろうか。

Teska Bust ~Cyber Addiction

 cyber addictionのteska、そのバストモデル。stlデータを元に、dmmの出力サービスで実体化したミニチュア。見ての通り、わりとキワドイ格好をしているので、そのあたりに敏感な人は積極的に目をつむることを推奨したい。
出力素材は高精細プラスチックで、値段は6000円強。レジンの方が安く済みそうだったけど(見積もりは約2000円)、微小なディテールがあるせいで出力不可と判断される可能性も考慮し、結局はプラスチックを選択。

おかげでディテールは良好。が、顔の左側の造形がなんかイマイチ。おそらくサポートが付いていたせいで荒れているんだろうけど、目視できるレベルで違和感があるのでちょっとばかり気になる。

プライマを吹いたところ。
全高6cm弱。75mmスケールと言いつつ、実際は1/18くらいはありそう。前にも思ったけど、この高精細プラスチック、わりと表面がザラザラしている。ほぼツルツルなところ(モモとか尻のあたり)がある一方で、目に見えて滑らかじゃないところもあったりと、その落差が激しい印象。『表面はスベスベじゃなきゃヤダ! 手触りが命!』みたいな人には正直オススメしかねる素材である。

カラースキームはピンクと青でゆく。blade zeroで成し遂げられなかった青をここで再現し、雪辱を果たすのである。
結果的にはまずまずの青になった。濃すぎず、薄すぎず、かといって緑寄りというわけでもない。頭の中のイメージとそれほどかけ離れてもいないので、とありあえずは成功と言えよう。レシピはvallejoのdark sea blueに、同steel grey、blue greenやivoryなどを投入したもの。

全体で見ると髪のコントラストがやや物足りない。元の色(vallejoのearth)が明るすぎたせいで、ハイライトが弱く見えるというか。もう少し暗い色から塗り始めれば良かった。

ゴーグルの透過部分は緑でglaze。オレンジと迷ったけど、より周囲から目立つ緑にした。ちなみに塗る前の状態はコレ。ちゃんと目も入れてある。

なお台座がないのは、単純に用意ができていないからである。データには一応以下のベースも含まれているけど、ビミョーに本体と雰囲気が合っていないので出力はしないことにした(レジンでの見積もりは3000円超)。
本体の半分のお金を出してまで欲しくないし、別途手頃なものを探して固定する予定。

以上、cyber addictionのteskaは格好がけしからんミニチュア。4k解像度の3dプリンタであれば綺麗に出力されそうだけど、そんなものは持っていないからただの希望的観測である。でも一番の問題は、このcyber addictionのデータがいまだに一般販売されていないこと。そのためこれらのミニチュアが欲しい場合、商用ライセンスを持っているところから物理コピーを買うしかない。その入手性の悪さは気になれど、kickstarter exclusiveとはそういうもの。であるからこそ、kickstarterはやめられないのである(散財の口実)。

Questing Zachary ~Kingdom Death

たまにはおっさんミニチュアを愛でてゆく。対象はquesting zachary。kingdom deathのおっさんミニチュアにしては意外と人気があったようで、現在は売り切れ状態である(胸や尻のミニチュアに比べれば、在庫がなくなるまでに時間はかかったけど)。何にせよ、それだけ多くの人がこのおっさんミニチュアの価値を認めことを、素直に嬉しく思うのであった。

そんなミニチュアは3dプリンタ製のレジンキット。
ディテール良好、パーツの合いも問題なし。マント以外のパーツの接着面には小さい穴(1mm径くらい)が開いていて、真鍮線を仕込むには好都合。そういう意図で穴を設けているのかは不明ながら、個人的には大いに評価したいところである。

今回は初めてグレーレジン(deathgrey)を選んでみた。付属のカードによれば(写真左上)、deathgreyはkingdom death専用に開発されたレジンで、最強品質の3dプリントミニチュアのために製造された、とある。が、正直に言ってその違いは良く分からない。解像度は十分に高く、積層痕もほぼ認識できない、けどそれは通常のレジンでも同じだよね、みたいな。こんなことならfirst run collectors editionを買っておけば良かった(5ドル安いし)。

モヤモヤしつつも組み立ててプライマを吹く。
全高約8cm。頭頂までなら5cm程度。商品ページの写真でも分かるように、付属の3cmベースからはみ出るほどにボリューミー。さすがに接地面が頼りないので、4cmのベースを別途用意して固定した。なお頭とマントは仮留め。

カラースキームは青メイン。設定イラストは色合いがうるさく感じるので、シンプルなコーディネートを心がける。あとはやる気と相談しながら、ゆるゆる塗って完成。
まずはポーズがイイ。斧を振り下ろす一瞬を捉えたこの構図、控えめに言って最高である。

メインの青はいつものkimera phthalo blue。青で統一したのは良いものの、全体で見ると差し色が足りないような印象も。ベルトから下げている筆みたいなヒモの先端は、オレンジか緑にしておけば良かったかもしれない。

武器と盾のゴールドはnairaで使ったレシピを再び採用。でも黄色が足りていないのか、あまりゴールドぽくは見えない。もう少し調整が必要そうである。他、マントの接着面がその質量に比較して小さいため、接着強度に不安が残るのは残念ポイント。

以上、kingdom deathのquesting zacharyは文句なしにカッコいいミニチュア。手元に届いてすぐに作りたくなった、それくらいには出来が良いので、おっさんミニチュア愛好家だけでなく、老若男女関係なく愛でてもらいたい一品である。再販の機会を待ち、是非とも入手すべき。そう断言してはばからないのであった。

Asteria ~Kimera Models

kimeraの asteria さん。鎧騎士最高ということで、2年くらい前のkickstarterで買ったミニチュア。放置していた理由について多くを語る気はないけれど、こうして日の目を見たので、その時間も無駄ではなかったと勝手に正当化するのであった。 そんなミニチュアの素材はレジ...